「鎌倉散歩」 (その15)   得田 皓則 

光明寺 古代蓮と石庭 
  光明寺は先に桜の季節にご紹介しましたが、関東でも屈指の規模を持つ浄土宗の総本山です。今日は光明寺の古代蓮と石庭をご紹介します。

古代蓮

   昨年、鶴岡八幡宮の源平池の蓮を紹介しましたが、光明寺の庭園の蓮も双璧をなく蓮の名称です。規模は圧倒的に八幡宮の方が大きいのですが、光明寺の蓮は大賀一郎蓮博士が1951年、千葉市の検見川遺跡から約2000年前、弥生時代と言われる古代の蓮の種子を発見し、発芽させたのが61年に光明寺にも移植され、毎年花を付けるようになったものです。よく見て頂くと2000年前の花のよみがえりと思うと神秘的な思いがするではありませんか?!


 また、この蓮の咲く庭園は「記主庭園」で江戸時代の作事奉行小堀遠州の作と言われます。
 今日現在では、まだ蓮は早く、12週間後が見頃かと思います。

▽三尊五祖来迎の庭

 本堂の右側にある庭園は浄土式の枯山水庭園で、苔と白砂の中に配された秩父青石が三尊五祖の姿を現していると言われます。

 

三尊 阿弥陀如来、観音、勢至両菩薩(極楽浄土の仏様)
五祖 お釈迦様、善導大師(中国の浄土宗の僧で豊年に大きな影響を与えた)、法然上人(浄土宗の宗祖)、鎮西上人(浄土宗の第二祖)、良忠上人(当時の開山、第三祖)

(了)